成長戦略としてM&Aを選択する中小企業の増加
現在の日本で、中小企業が一つの事業で長中期的に成長し続ける事は困難だと言えます。
そのため、国内外で今後成長すると見込まれる事業を対象にM&Aを実施する事で、企業の成長に繋げていこうという動きが活発化しています。
新たに事業を始めるより、既存の事業を買収して業績を向上させた方が結果を早く得られるという考えは間違いではありません。
しかし、M&Aを行えば必ず企業として成長出来るとは限りません。買収の対象となる企業の経営状況の査定を行い、実際にどれくらいの相乗効果があるのか、買収した後の経営や人事はどうするのかについての検討する必要があります。
一部の大企業を除き多くの国内企業が厳しい業績となっている現在、M&Aによる成長を考える企業では、国内市場だけでなく海外進出に向けて海外企業の買収を検討する割合が増えています。
しかし、海外企業を買収しての企業成長には、国内企業を買収する時とは違った難しさが存在します。
日本のやり方でマイクロマネジメントを行った結果、現地企業との統合が上手く行かず企業価値を高め事が出来かったというケースや、業務を現地任せにしてしまい相乗作用による効果や結果が表れなかったというケースがあります。
企業成長戦略としてのM&Aが成功したかの判断
企業成長戦略として実施したM&Aが成功だったかは、M&A後に期待していた効果が得られたかで判断する事が出来ます。
買い手企業であれば企業成長が実現できたか、売り手企業であれば事業の存続・発展に繋がったか、従業員の雇用は守れたかなどが判断基準になります。また、早期に投資回収出来たかも重要な判断材料になります。
企業戦略という目線で見た時、M&Aが必ず必要かと言われれば決してそうではありません。しかし、事業承継問題や経営者の高齢化などの問題でM&Aを検討・実施する企業は今後も増加していく事は間違いありません。
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M&Aは、一昔前までは大企業が行うものという認識が強かったと思いますが、近年は後継者不足問題の解決や業績不振の改善、業務の統合を目的に中小企業様でも積極的に行われるようになりました。
しかし、実際には相談する相手がおらず話が遅々として進まないケースや、準備は整っても候補先企業が見つからないなどの理由で断念してしまうケースが多いようです。
社長様自身が自社の売却や事業の譲渡を行うケースもありますが、その場合大切な事業や資産を過小評価され、十分な評価がされない結果になってしまうことも少なくありません。
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