事業承継とは
事業承継とは、会社の経営を後継者に引き継ぐ事を指します。
後継者候補としては、子供などの親族、従業員、M&Aによる第三者が挙げられます。
事業承継で引き継がれる具体的なものは「ヒト」「カネ」「モノ」といった経営資源で、この内「カネ」「モノ」を後継者に引き継ぐ事を「物的事業承継」と呼びます。
これは現社長が保有する会社の株式や土地、建物、設備、運転資金など財産の承継を指します。
一方「ヒト」の継承は「人的事業継承」と呼ばれ、会社の経営権と役職を後継者に引き継ぐ事を指し、経営理念や独自のノウハウといった目に見えない経営資源を引き継ぐ事も含まれます。
承継先の違いによって生まれるメリットとデメリット
事業継承は大きく分けると「親族内承継」「親族外承継」「M&A」の3種類になります。
誰に事業承継するかによって生まれるメリット・デメリットが違ってくるので、その事を踏まえた上で慎重に選ぶ必要があります。
承継先それぞれのメリット・デメリットを紹介するので、参考にして下さい。
・親族内承継
【メリット】
従業員や取引先から後継者として受け入れられやすく、承継期間を長目に設けて段階的に承継させる事が出来る
承継後も会長や顧問の立場から経営に関与出来る
【デメリット】
親族に経営手腕と意欲が無い、もしくは子供や親族が居ない場合承継する事が出来ない。
複数の後継者候補がいる場合、親族間で揉め事になる可能性がある
株主買い取り資金の準備や税金対策等が必要なケースがある
・親族外承継
【メリット】
勤続年数が長く業務に精通した役員や従業員であれば、引き継ぎが容易で経営も安定しやすい
後継者の選択肢が広がる
【デメリット】
株式を買い取る資金力が無い場合がある
従業員が後継者を受け入れられず、社内の空気が悪くなるケースがある
・M&A
【メリット】
株式譲渡金額の交渉が出来る
承継相手の選択肢が広がり、業種によってシナジー効果も期待できる
【デメリット】
承継相手を一から探す必要がある
社内外への説明を慎重に行う必要がある
経営理念や方針が大きく変わる可能性がある
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